たわごとノート

マエテツのブログです。本、音楽、マンガ、映画の感想、雑記など。

『華麗なるギャツビー』 監督バズ・ラーマン


映画『華麗なるギャツビー』予告編1【HD】 2013年6月14日公開 - YouTube

華麗なるギャツビー』を見ました。

 

・3D上映と2D上映やってる

 うおー!また映画化されるのか!(昔映画化されたことがあるらしい)と知って、是非見に行こう!とおもって映画館におもむくと、

 でたよ・・・3D上映・・・。

 ぼくとしては3D上映に対して食わず嫌いで通しているので、

 

 うわーこれは原作殺しの匂いがプンプンするぜ―!

 

とおもっていたけど面白かったっス!

 

 ぜんぜん原作殺してなくて忠実に描いていこうとしているのがよかったし、「語り」の部分も原作の地の文から引用してること多くて、違和感なく楽しむことができました。

 映像的にも楽しめるので、映画が1800円じゃなかったら3Dでも見てみたいな!と思いました。

 

・原作よむとまたおもしろい

 原作にスコット・フィッツジェラルドグレート・ギャツビー」がある(ぼくは村上春樹の役で読んだ。原題は「The Great Gatsby」)。

 原題を考えると邦訳が「華麗なる」っていうのはどういうことなんだろう?と思わないでもないけど、昔映画化されたときにも「華麗なるギャツビー」だったし、辞書的にもそういう意味合いがあるみたいなので、まあ一つの考え方だとは思う。

 さきほども挙げたように原作に忠実に作っているので、自分では読みとれなかったところとかも実際に見て考えることができるので、逆もまたあるよね!と思います。

 気に入ったなら原作も読んでみるとまた面白いと思う!

 

・見た後に休憩所で若い男性二人が「ギャツビー・・・」ってつぶやいてた。

 原作読んでたのでストーリーがどうなるか!?ハラハラ、ドキドキという感じでは見ずに、実際に映像でみてみるとどう見えるか、とか、配役どうか、とか、あの場面はどういう風に描かれているのだろう?とかそういう感じで見ていたのだけど、見て面白かったし(イメージとは違うところも多々ある。映画化だもの)、それを見たあとに同じ映画見た人が「ギャツビー・・・」ってつぶやいてるのをみるとなんかやっぱ考えるとこあるよね!ってニッコリ笑いかけたくなる気持ちになったりもしました。気持ち悪いからしないけど!

 

・キャストについて

 

ギャツビー

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レオナルド・ディカプリオ

 もっと長身の面長、ザ・ハンサムボーイのイメージもっていたのだけど、レオナルド・ディカプリオでも十分面白かった。

 映画が発表されておいおいプリオかよー、イメージと違うよなとか思ったし、今でもまだ長身ハンサムボーイのイメージは崩れていないのだけど、それでも街を歩いてるときにレオ様のゴージャスなポスターで高級時計のタグホイヤーの広告をみかけると、

 うわ!ギャツビーイメージでタグホイヤーうろうとしてんのかよ!かいます!おねがいします!と思わず買いそうになりました。

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 ディカプリオ演じるギャツビーが、この広告のイメージみたいにほんとキラキラしすぎてて、映像効果でこれキラキラさしてるのでは・・・と思うほどキラキラしてたし、まあ映像効果もすげー入れてたとおもうぞ!

 

 

ニック・キャラウェイ

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トビー・マグワイア

 おいおいトビーかよ・・・トビーかー・・・などと思っていた時期がわたしにもありました。

 けど発表から日がすすむうちに、・・・トビーでいいんじゃない?・・・うん!トビーがいいよ!トビーいとしい!いとしいしと!などとトビーで全然ニック・キャラウェイのイメージ損なわないことに思い至り、映画みても全然トビーでよかったです。

 

 

デイジー

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キャリー・マリガン

 うん。かわいかったよ。デイジーでいいと思います。とくにそれ以上言うことありません。悪い意味とかではなく役柄はぴったりだったけどデイジーだからな・・・。

 そういえば同じスコット・フィッツジェラルドの小説で短編の「ベンジャミン・バトン」が映画化されたときに、ヒロインの名前が原作とは違ってデイジーになっていたのはやっぱり「グレート・ギャツビー」の影響ですね。

 デイジーという花の花言葉は「無邪気」。

 

 

トム・ブギャナン

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 ジョエル・エドガートン

 

イメージぴったり!キャラクターの傲慢な感じとか、上流階級でありながらすこしいけすかない胡散臭いかんじもよくでていてよかったです。

 

 

ジョーダン・ベイカー

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エリザベス・デビッキ

 役どころとして結構重要なのだけど、映画のほうではそんなに存在感なし。一冊の長編小説を映画にする時には尺に納めなければならないので「どこを省くか」というところが問題になってくるのですが、おそらくこのキャラクターのところが省かれることになってしまっています。大筋には影響の無い部分だし、省く箇所としてもまっとうなのでしょうがないな。という感じですね。原作のほうがよく描かれています。原作でもそんなに詳細には描かれないけど。

 

 マートル

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ジェイソン・クラーク

 役どころとしても、映画の広告にのるような主役級の存在ではないのだけど、このひと『ゼロ・ダーク・サーティ』という映画に出ているときにすごく印象にのこったひとで、登場した時には「うおー!この人も出てんのか!」と喜んでしまった。

 

・「グレート・ギャツビー」について

 原作を翻訳で読んでいて、今回映画でみてみて、これはどういう物語なんだろうとか考えたりしたし、また本のほうも読みたいと思ったのですが恐ろしくネタばれになってしまうので割愛。

 が、小説のなかからまるまる引用され、朗読された一説を最後に紹介。

 小説を読んだ時には何のことは無かったのだけど、今回この映画をみてこの部分というのはグッとくるものがありました。

 

「ギャツビーは緑の灯火を信じていた。年を追うごとに我々の前からどんどん遠のいていく、陶酔に満ちた未来を。それはあのとき我々の手からすり抜けて言った。でもまだ大丈夫。明日にはもっと速く走ろう。両腕をもっと先まで差し出そう。……そうすればある晴れた朝に―― だからこそ我々は、前へ前へと進み続けるのだ。流れに立ち向かうボートのように、絶え間なく過去へ押し戻されながらも」

 

映画化されたことで音楽の扱いとかパーティのゴージャスさとか、見どころはあるが文句言いたい部分もあるのだけど、面白い映画でした。

 

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)